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社労士への顧問料や契約費用の相場について解説

労務顧問
松林 大樹コステム社会保険労務士事務所 代表

社会保険労務士・ PHP研究所認定チームコーチ。厚生労働省や都道府県等のホワイト企業認定マーク取得、㈱ワーク・ライフバランス認定「働き方見直しコンサルティング」、クラウド勤怠管理システム導入など採用力・定着力向上のための働きやすい職場環境づくりを支援している。講演実績としてアサヒビール(株)、コクヨ(株)、(株)デンソーセールス、農林水産省など。石川県金沢市のコステム社会保険労務士事務所の代表を務める。 プロフィールはこちら https://www.costem-sr.jp/about/profile

社会保険労務士(社労士)との契約費用についてわかりやすく解説!中小企業の経営者必見!

社労士に支払う顧問料・費用の概要

全国社会保険労務士会連合会の報酬基準の廃止

以前は、社労士に支払う顧問料は全国社会保険労務士会連合会の報酬規程によって一律に定められていましたが、現在はこの規程が廃止され、報酬は自由化されています。この結果、現在では、各社労士事務所ごとに独自の料金体系が存在し、提供されるサービスの内容も多岐にわたるようになりましたが、どういった業務にいくらくらいの費用が発生するのかの参考にはなるため、廃止前の報酬規程の一部を記載しておきます。

【顧問報酬(税抜)】

【給与計算(税抜)】
月額:   20,000円
5人以上は、1人増すごとに500円を加算する。
タイムカード集計は1人につき1,000円を加算する。
賞与計算(臨時給与計算を含む)は、1回につき、上記の給与計算と同様の計算による額とする。
※給与計算業務を初めて受託する場合は、上記計算による月額の2ヶ月分を超えない範囲の金額を着手料金として受けることができる。

社労士の顧問料・費用の相場

社労士の顧問料は、事務所ごとに異なり、提供されるサービスの範囲と、企業の規模・従業員数によって変動します。

提供されるサービスの範囲:
基本的な労務相談や手続き代行のみを依頼する場合は低めの料金設定になることが多い一方、給与計算や就業規則の作成、労務トラブル対応など、より専門的で包括的なサービスを依頼する場合は、料金が高くなる傾向があります。
主なサービスメニューは以下のとおりです。

  • 労務相談顧問
  • 保険手続き代行
  • 給与・賞与計算代行
  • WEB給与明細
  • クラウド勤怠管理システムの設定・運用
  • 就業規則作成・見直し
  • 助成金の申請代行

参考記事:小さい会社や、中小企業に社労士は必要? 顧問契約の経営上メリット

企業規模・従業員数:
社労士の顧問料・費用の相場は、企業の規模や従業員数によって大きく異なります。
小規模企業の場合、従業員が少ないため、顧問料は比較的低く設定されることが一般的です。
一方、中規模企業・大企業では、従業員数の増加に伴い、労務管理の複雑さが増し、必要とされるサービスの範囲も広がるため、顧問料もそれに応じて高くなる傾向があります。

適正な顧問料・費用で契約する方法

具体的に依頼したい業務の内容を明確にする

まず、自社の労務管理における具体的なニーズや課題を詳細に把握することが必要です。
例えば、従業員の入退社手続き、給与計算、労働条件の整備など、具体的にどの分野でサポートが必要かを明確にしましょう。
課題が曖昧なまま社労士に依頼すると、不必要な業務まで契約に含まれてしまい、結果的に顧問料が高額になるリスクがあります。
例えば、日常的な労務相談だけが必要なのに、社会保険や労働保険の手続き業務や給与計算まで含まれてしまうケースが考えられます。
また、依頼内容が不明確だと、社労士もどの業務に重点を置くべきか分からず、結果としてサービスの質が低下することがあります。
具体的な課題が不明なままでは、社労士のサービスが的外れになり、企業にとって必要な労務管理の改善が不十分になる可能性があります。
何に困っているのか?課題は何なのか?これまで不便に感じていたことは何なのか?などを事前に整理することが大切です。

面談を実施し、細かい内容を確認する

契約前に無料相談などを利用し、実際に社労士と直接コミュニケーションを取ることで、要望や業務内容をしっかり把握することが重要です。
例えば、給与計算の依頼では、以下の点を確認することが大切です。
・勤怠チェックをどの程度行ってくれるのか
・勤怠データの収集方法
・残業時間の計算方法、休日出勤の扱い
・住民税の計算方法、納付時期、特別徴収の対応
・毎月の納品物
・給与明細の種類
・退職者の扱い
・全銀データの納品可能か?など 

また、保険手続きの依頼では、以下の点を確認しましょう。
・入社手続きや退職手続きのフロー
・労働条件通知書など必要書類の準備
・マイナンバーの取り扱い
・離職票などの送付方法 など。

このように、契約前に、しっかりとした確認作業を行うことで、期待通りのサービスを受けることができ、また適正な見積を確認することができます。

複数の社労士事務所から見積もりを取る

インターネットで評判や実績を検索し、信頼できる社労士事務所をいくつかピックアップしましょう。
口コミや評価サイト、公式ウェブサイトの情報を参考に、各事務所の専門分野や過去の実績を確認します。これにより、自社のニーズに合った事務所を見つけやすくなります。
各事務所からの見積りは、具体的なサービス内容が自社の希望に合っている見積りになっているかを確認します。
例えば、給与計算や労務管理、社会保険手続きなど、必要な業務をどの程度カバーしているかを詳細に把握することが重要です。

まとめ

形の見えないサービスであるため、比較検討は難しいですが、値段だけで決めると、後で後悔するケースも少なくありません。
求めるサービスの質や対応力、実績などをしっかりと見極め、適正な価格で契約をすることが重要です。

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