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労災事故が発生したとき。申請の方法とは?

社会保険手続
松林 大樹コステム社会保険労務士事務所 代表

社会保険労務士・ PHP研究所認定チームコーチ。厚生労働省や都道府県等のホワイト企業認定マーク取得、㈱ワーク・ライフバランス認定「働き方見直しコンサルティング」、クラウド勤怠管理システム導入など採用力・定着力向上のための働きやすい職場環境づくりを支援している。講演実績としてアサヒビール(株)、コクヨ(株)、(株)デンソーセールス、農林水産省など。石川県金沢市のコステム社会保険労務士事務所の代表を務める。 プロフィールはこちら https://www.costem-sr.jp/about/profile

労災事故が発生したとき、申請の方法についてご存知ですか?
本記事では、労災事故が発生したときの保険給付、手続きを請求する責任者、申請手続きの注意点などを詳しく説明します。
労災事故が発生したときの対応をしっかりと理解し、申請手続きを正しく行うことで、お客様の被害を最小限に抑えることができます。
労災事故の申請手続きを正しく行うための情報をお探しの方は、ぜひ本記事をご一読ください。

労災事故が発生したら

会社には、労働災害の防止義務・補償義務・報告義務があります。
1. 災害にあった従業員を病院で診療を受けさせる。
2. 労働基準監督署へ労災保険給付の申請を行う。

労災事故のときの主な保険給付

どんなとき労災保険給付の種類
治療費を補償療養(補償)給付
療養のため、仕事を休み、賃金を受けていない期間の補償休業(補償)給付・傷病(補償)年金
障害を負ってしまったときの補償障害(補償)給付
死亡したときの遺族への補償遺族(補償)給付・葬祭料
重い後遺障害が残り、家族や介護サービスなどから介護を受けることとなった場合の補償介護(補償)給付

労災事故の手続きは誰がするのか?

労災の請求手続きは、原則、被災した従業員本人が行います(死亡事故の場合は遺族)。
ただし、申請書類の作成全てを会社が代行することもでき、労災申請を助けることが法律上義務づけられているため、多くの会社が労災申請書類を作成して、提出しています。

労災事故の申請手続きの注意点

  1. 従業員からの報告書を準備
    災害の場所が、事務所以外であることも多く、正確な情報を報告してもらう必要があるため、事前に、報告して欲しい事をまとめた報告書を準備しておく。
  2. 治療費の扱い
    多くの労災事故は治療から始まります。
    治療費を払っていないのか?立替て払ってきたのか?確認が必要です。
  3. 兼業・副業の確認
    休業になった場合の休業(補償)給付を請求する場合、副業・兼業の所得も合算します。
    副業・兼業の有無も確認が必要です。
  4. 第三者行為災害の報告
    交通事故の場合など、第三者による事故の場合、第三者行為災害の報告が労働基準監督署に必要です。
  5. 腰痛の場合
    腰痛は、通常の労災の報告以外に確認が必要です。
    ・作業場所(どんな状況か)
    ・一緒に作業していた人の有無。有の場合、職種と氏名
    ・作業の目的
    ・作業方法、作業動作、作業姿勢など具体的な作業方法
    ・作業内容
    ・取扱物の名称、重量、形状や大きさ
    ・どのように被災し、その後どうなったか?(例:足を滑らすなど突発的出来事の有無)
    ・通常の仕事の内容
    ・既往歴、既往症の有無
    ・作業動作、姿勢などの図

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